宇宙の絶対的な存在である大日如来
大日如来は、他の如来とは違って、特別な存在です。
この如来は密教の信仰の中から生まれました。
太陽を上回る光で全てを照らすという意味ですが、釈迦や阿弥陀、薬師のように特定の人物や役目を持った存在ではなくて、いわば宇宙の真理そのものを表しています。
その為、大日如来の仏像も他の如来とは違う姿をしています。
他の如来が粗末な衣しか着ていないのに対して、大日如来は宝冠を被っています。
さらに装身具を身に着けて着飾っています。
大日如来は2種類あって、ひとつは金剛界大日如来といい、その知恵は完全無欠です。
もうひとつが胎蔵界大日如来で、全てのものごとは大日如来の中で起こっていることを表します。
このふたつの違いは、販売されている仏像の手の印の違いで見ることが出来ます。
金剛界大日如来は智拳印「ちけんいん」という忍者が忍法を使うときのような印のポーズをしています。
胎蔵界大日如来は瞑想するポーズである法界定印を「ほうかいじょういん」をしており、慈悲の心を表しています。